高速道路を使って長距離ツーリングに行きたい、もしくは日頃から高速道路を使ってツーリングをしているけど、バイクのタイヤがパンクした時のことが不安だな。
そんな方に向けて、タイヤがパンクした時にどのように行動したら良いのかまとめます。
高速道路内でのパンクについてまとめますので、車の方でも参考になるかと思います。
と言うのも、先週のお盆休みに私がツーリングに行った際に高速道路で釘を踏んでパンクしてしまったのです。
お盆休みツーリングの帰り道、高速道路で釘を踏んでパンク…
持っていたホルツのパンク修理剤を使うも全く固まらず、レッカーを呼ぶことに。5時間経っても修理剤が固まらずに穴から漏れてきたので、不良品だったのかなぁ…— ミチヤ (@childs_mind719) August 14, 2018
このような事態になったのは初めてでしたが、怪我もなくバイクも無事だったのは本当に良かったです。
それと帰り道だったので、宿のキャンセル料がかからなかったのも不幸中の幸いでしたね…
そんなわけで、実際に私が体験したことを基にしながらお話しようと思いますので、よろしければ参考にして下さい。
高速道路でバイクがパンクしてしまった時の対応方法
今回が初めてのパンクでしたが、走行中にパンクするとすぐにわかります。
バイクのパンクはリアタイヤが多いですが、私の場合もリアタイヤでした。
リアが大きくスライドしたような感覚と共にどんどんトラクションがなくなっていきますので、やばいと思ったらすぐに脇へ寄りましょう。
パンクした時のざっくりとした流れは以下のようになります。
- 安全な場所まで避難
- NEXCOへ状況報告
- パンク修理
- レッカー手配
それぞれ見ていきましょう。
安全な場所まで避難
自分の動作として頭に入れておくべきなのは以下の3つでしょう。
- ハザードランプ、または左ウィンカー点灯
- ブレーキはかけない
- 路肩に寄る
避難訓練の「おかしも」ではありませんが、何か自分でわかりやすい手順を覚えておくのも良いかもしれません。
緊急の時というのは、本当に頭が回らないものですので、事前準備は本当に大切です。
さて、当たり前ですが、パンクしてしまえば安全に自走できなくなっていまうので、路肩に避難する必要があります。
違和感を覚えたら、まずはハザードランプを出しましょう。すぐに点灯できないようなら左ウィンカーだけでも良いかと思います。
というのも、路肩にバイクを停めないといけないので、自然と左に寄ることになるからです。
ひとつ気を付けるとしたら、左車線を走っていない場合に焦って左車線へ移らないことですね。
パンクしていても、きちんと周りを確認してから車線変更しましょう。追突されるのが本当に怖いので。
また、怖いと思ってすぐにブレーキをかけるのは絶対にNGです。
トラクションがなくなっている状態なので転倒する可能性がありますし、速度が出せない状態なので追突される可能性もあるからです。
実際にパンクすればわかると思いますが、アクセルを開けられる状態ではないのはすぐにわかるので、自然と減速していきます。
そのまま減速しつつ、周囲を確認しながら安全な場所を目指しましょう。
路肩が一車線分の広さがあるような場所ならすぐに停まれるので比較的安全ですが、トンネル内や陸橋のような場所では路肩があまり広くないので、避難場所まで移動しましょう。
とにかく慌てないこと、そして転倒と追突に注意することが大切です。
ちなみに私がパンクしたのはトンネル内だったので、結構難易度が高かったかもしれないです。
暗所かつ狭所だったので、追突されていてもおかしくありませんでした。
今思うと、本当に危なかったですね。
NEXCOへ状況報告
これを見て、パッと#9910が出た方はそのまま道路緊急ダイヤルへ通報して下さい。
#9910は道路緊急ダイヤルと言って、高速道路上での様々な以上を通報する番号です。
警察へ通報するのもOKなようですね。
私は番号が咄嗟に思い出せなかったのと、停車した場所の近くに電話があったのでそちらで連絡を取りました。
余裕がある方は近くのキロポストを確認してから電話しましょう。現在地を確認する時に訊かれます。
レッカーを呼ぶ場合は特に通報が必要で、レッカー業者の方が高速道路へ入る際にNEXCOに連絡を取るようなので、通報しておくと事態がスムーズに進みます。
NEXCOの方でもレッカーを呼んでもらえますが、任意保険等でレッカーが呼べる場合はその旨を伝えればOKです。
自分でパンク修理してすぐに自走できれば通報は不要なようにも思えますが、高速道路上で路肩に停車している時点で危ないです。
また、パンク修理後に走行したものの、修理がうまく行かずにまた停まらざるを得ないような状況になった時に助けが必要な場合も出てきますので、連絡した方が良いでしょう。
パンク修理
これは事前準備しておかないといけませんが、ツーリングには必ずパンク修理キットを持っていくべきです。
私も長距離ツーリングには必ず持って行っていました。
その時に持っていたのはこのパンク修理キットでしたが、全く役に立ちませんでした。
このキットは空気と共に補修材をタイヤの中に注入するものなのですが、その補修材が全く固まらずに穴から空気と共に吹き出してしまいました。
使用期限は1年も余裕がありましたから、完全に信頼できない商品です。
レッカーでバイクを運んで、5時間ほど経過してもまだ固まらずにタイヤの穴から垂れてきました。
パンク修理中にうまく固まらなかったとしたら、それは私の手順が悪かったことになるかもしれませんが、5時間経っても固まらないと言うのは、完全に品質の問題だと思います。
また、このキットの説明だと使用後すぐに低速で5~10キロ走れと書いてありますが、そんなことができない状況もあるでしょうから、いずれにせよ避けた方が良いキットでした。
そんな状態だったので、自宅に帰ってから別のパンク修理キットを試すことにしました。
固体で穴を埋められるものなら何でも良いと思いますが、私が試してみたのはこちらです。
やはり多少アナログな方がかえって便利なこともありますね。
こちらでパンク修理したところ無事に穴がふさがり、空気漏れもなく最寄りのバイク屋さんまで自走していくことができました。
こちらのサイトを参照されると、より詳しいパンクの知識が読めますのでおすすめです。
レッカー手配
路肩でパンク修理ができ、自走してそのまま帰れれば良いのですが、そうでない場合はレッカーを呼ばなければなりません。
レッカーはロードアシスタンスという形で任意保険の特約としてありますが、NEXCOの方でも呼んでもらえるので、バイクを動かせないということはありません。
ただし、かかる費用がわからないので注意が必要です。その場で確認しても、結構かかると言われるだけで、具体的な金額は教えてもらえませんでした。
任意保険の特約だと、15万円までは費用負担なしという契約ができますので、少し気を楽にレッカーを呼ぶことができます。
今回、レッカーで170キロくらいは移動したと思いますが、追加で費用が発生することはありませんでした。
任意保険の特約があるならそちらを使った方が良いですよ、とNEXCOの方も言っていたので、レッカー費用のことだけを考えれば、やはり任意保険に入っておくのが良さそうです。
パンクする前の準備が大切
下記は繰り返しになりますが、事前準備というのは本当に大切だなと改めて思いました。
実際には役に立ちませんでしたが、パンク修理キットを持っていたおかげで自分がすべきことが明確になり、慌てずに済んだ気がします。
修理ができなくても、あとは保険屋さんに任せれば大丈夫だろう、と思っていれば不安もありません。
逆に準備しないならしないなりの準備をしておけば、いざという時に慌てることはないのかもしれません。
パンク修理キット
先ほどは穴をふさぐ商品を紹介しましたが、もちろん穴をふさいだら空気を入れなければいけません。
空気入れも色々な物がありますが、できれば電池などを使うものではなく、手で動かすポンプ式が良いと思います。
こういった物ですね。
電池などの動力に頼る物だと、いざと言う時に動かない可能性がありますが、人力なら間違いなく稼働します。
アナログですが、それが一番確実で安心できる方法だと思います。
先ほど紹介したパンク修理キットもそうですね。
こちらもガスがなくなって空気が入れられなくなる、ということにはなりません。
しっかりセメントを塗ってからパンク穴に差し込むので、よほどのことがなければ大丈夫ですし、最悪やり直しができるのでおすすめです。
任意保険に加入する
今回はレッカーのみの手配で済みましたが、あの時に後ろから追突されていたら大惨事だったでしょう。
正直、家に帰ってから少し怖くなりました。
「あれ、無事に戻って来られたけど、一歩間違えたら今ここにいないんじゃないか?」
そんなことを考えました。
まして、私がパンクしたのはトンネルの中だったので、本当に何が起こってもおかしくなかったです。
パンクする場所を選べるなら良いですが、釘がどこに落ちているかわかりませんからね。
バイクは生身で運転する乗り物ですから、いざという時の準備はしておくべきだと思います。
保険料というものについては色々な考え方がありますが、私は安心料だと思って払っています。
月々に払っていたお金を合計したら、今回発生したかもしれないレッカー代くらいは払っているかもしれませんが、これが高速道路でなかったらNEXCOのレッカーすら呼べません。
近所のツーリングなら、ひいきにしているバイク屋さんにお願いする、なんていう方法もあるかと思いますが、旅先で毎回バイク屋さんと仲良くなっておく、というのは少々難しいですね。
任意保険でもJAFでも良いので、自分の身を守る準備はしておきましょう。
装備を充実させる
本来は不要であって欲しい物ですが、バイクに乗る際はライディングに相応しい服装で運転すべきですね。
プロテクターで黒づくめになれとは言いませんが、せめてインナープロテクターやプロテクター内臓のウェアを着るべきです。
ウェアは着ていることによる安心感もあるので、精神的にもメリットがあります。
何か起きた時にケガをするのは自分で、それに伴う痛みや後遺症を受けるのも全て自分です。
大抵の場合、きちんと装備を揃える人は安全意識がしっかりあるので事故も起こしにくいのですが、安全意識の低い人ほど準備もしないし走行中にもそれが表れるので、結果としてケガに繋がることがあるように思います。
同じライダーとしてケガをして欲しくありませんし、バイクはやっぱり危ない乗り物だと思われるのも嫌なので、きちんとした服装でライディングを楽しんで欲しいですね。
パンクから学んだこと
今回、長距離ツーリングでの初めてパンクで怖い思いもしましたが、貴重な経験となりました。
次があっては困るのですが、また同じことが起こっても対処法がわかったので、慌てずに行動できると思います。
それと、今まで自分がツーリングに向けて準備していたことや、意識していたことが割と正しかったのかな、ということもわかりました。
任意保険、ウェア、パンク修理キット、エアゲージ、あとは夏のツーリングだったので必ず水分を持っているようにしていたことも幸いしましたね。
35度の屋外でレッカーを待つのはなかなかきつかったです。
皆さんも安全にツーリングを楽しめるように、日頃の準備は大切にしましょう。
後日談はこちら:YZF-R6にピレリのディアブロ ロッソコルサを履かせました