セロー250のカスタムパーツであるパワービームの効果についてのインプレ記事になります。
パワービームにどういう効果があるのか知りたい方、もっとセロー250を楽しみたい方、セロー250で高速道路を快適に走行したい方に読んでいただきたい記事になっています。
興味のある方はぜひ読んでみて下さい。
かくいう私も、セロー250に乗るようになってからわりと早い段階でパワービームを装備した気がします。
かれこれ3年は装備しているのではないでしょうか。
もうパワービームが装備されていることにすっかり慣れてしまっていますが、改めてその効果について振り返ってみます。
パワービームの効果とは
パワービームとは、こちらのカスタムパーツになります。
いわゆるサブフレームのことです。
フレームを増やすことになるので、当然フレームの剛性が上がります。
それによって得られる効果がこのパワービームの特徴になるわけですね。
メリットとしては、以下の3点が挙げられます。
- 高速道路での安定感向上
- トラクションの向上
- コーナリングの安定感向上
以下で見ていきます。
ワイズギアの公式サイトにも解説が載っているので、合わせてリンクを張っておきます。
高速道路での安定感
フレームの剛性が上がるということは、車体の安定に繋がります。
フレームというのは走行中に絶えずねじれていますが、セロー250はそのねじれの幅が比較的大きくできています。
他のオフロードバイクと乗り比べればわかりやすいと思います。
これはセロー250が手を抜いて製造されているわけではなく、より初心者向けの設定で設計されているためでしょう。
フレームがねじれるおかげで路面の凹凸による衝撃が吸収されるので、悪路を走行する時にとても役に立つ性質です。
ですが、これが高速道路を走行中だと少し勝手が変わります。
バイクの速度が出ている状態で、路面からの衝撃がある度にフレームがねじれてしまっては車体全体が安定しません。
そこでパワービームを装備することにより、フレームがやたらとねじれないようにすることができます。
これによって、車体が安定するようになり、高速道路の走行も安定するという仕組みですね。
実際に乗ってみると、明確に違いがあります。
私の場合ですと、90km/hでの巡航がとても快適になったと感じています。
100km/hでも問題なくなったという感想をもたれている方もいるようですが、それは路面とタイヤの状態にもよります。
100km/hでも巡航できますが、そもそもセロー250はそこまで速度を出すようには作られていません。
あくまでできるだけで、快適ではないです。結構疲れますね。
トラックに追い抜かれる時の風などでかなり煽られますし、安全とは言えません。
100km/hで安定した走行をしたいなら、まずブロックタイヤからオンロード向けのタイヤへ履き替える必要があるでしょう。
そのくらいの速度が出ていると、ブロックタイヤでは何かあった時に止まれません。
ブロックタイヤのままで高速道路も走行するのなら、体力的な余裕を考慮して90km/hぐらいで巡航した方がツーリング全体を快適に楽しめる気がしますね。
トラクションの向上
フレームがねじれにくくなることのメリットは更にあります。
具体的には、下記の二点に集約されます。
- 接地感の向上
- 発進時のダイレクト感
以下で見ていきましょう。
接地感の向上
高速道路での安定感の説明で、フレームがねじれるおかげで路面の凹凸による衝撃が吸収される、という話をしましたが、これはタイヤからの情報をフレームが遮断する、という意味でもとることができます。
つまり、「路面は荒れているけど、どの程度荒れているかはフレームが衝撃を逃がしているからわからない」という状態になります。
この状態をパワービームによって解消します。
衝撃と言うと大袈裟ですが、バイクの下で起こった振動がそのまま伝わるようになり、タイヤからの情報もわかりやすくなるということですね。
要はトラクションがコントロールしやすくなります。
路面とタイヤの関係がわかれば、走行もより快適になりますね。
発進時のダイレクト感
パワービームの効果を一番わかりやすく感じることができるのが、実は発進時かもしれません。
これは本当につけてみないとわかりませんが、パワービームをつけて初めてセロー250に乗った時は「フレームってこんなにしなっていたのか」と驚きました。
パワービームを装備してみると、エンジンの出力がタイヤに伝わってから、その駆動力によってフレームがしなっていたことがよくわかります。
それがパワービームによってなくなり、タイヤへダイレクトにエンジンのパワーが伝わるようになり、発進がスムーズというか、以前より初動が機敏になります。
元は同じバイクだけど、完全に仕様が違うバイクになったと強く感じたのもこの時でした。
それくらい大きな違いがパワービームによって生まれます。
コーナリングの安定感
これは高速道路での安定感とトラクションの向上を掛け合わせたような話になりますが、車体が安定してトラクションが向上することで、コーナリングもスムーズ行うことができるようになります。
まず、フレームの剛性が上がることでコーナー手前からコーナー内部での挙動が安定します。
パワービームを装備する前だと、コーナー手前からブレーキングして車体を傾けた時にフレームがよれてくねくねして、トラクションが逃げてしまう感覚があり不安を覚えることがありました。
しかし、パワービーム装備後ですと、車体がかっちりと安定してスムーズにコーナーへ進入できるようになります。
そのコーナーの中でしっかりと姿勢制御ができることで、トラクションをコントロールしやすくなり、コーナー内部でのアクセルワークもやりやすくなります。
そういったパワービーム効果のおかげで、峠道での面白さが格段に上がりました。
パワービームは一段階上の走りがしたい方にもおすすめできるパーツです。
パワービームによる林道走行への影響
パワービームの公道における効果を説明してきましたが、肝心の林道ではどうでしょうか。
これは本当に好みとしか言い様がないので甲乙つけがたいですが、私は好みです。
オフロード走行でもフレーム剛性向上がもたらす効果は公道と基本的に変わりません。
今までの説明から抜粋すると、主に以下2点のメリットがあります。
- 接地感向上
- トラクション向上
特に接地感の向上が大きいでしょうか。
パワービームがないと、いちいちフレームがしなるので動作がワンテンポ遅れる感覚があります。
岩の上をジャンプして進むのに、全て両足で飛んで両足で着地するようなイメージです。
一方、パワービームがあれば片足でひょいひょい進んで行ける感じですね。
ですが、フレームが思ったよりしならないというのは、オフロードでは不満を感じることがあるかもしれません。
公道での性能についてはほぼ文句なしだと言えますが、林道ツーリングに関しては自分のレベルと求める性能をうまくすり合わせる必要があると思います。
パワービームの取り付け方
だいぶ前につけてしまっているので、その過程を写真で説明はできないのですが、ただのボルトオンですので簡単に取り付けることができます。
上下ともに見た通りに取り付ければ大丈夫です。説明書がなくても問題ないくらい簡単です。
パワービームは通好みなカスタム
上記をふまえて、パワービームをおすすめできる人は下記のような方になります。
- 長距離ツーリングメインの方
- もう少しシビアに走行したい方
パワービームの効果として大きく感じるのは車体のよれの減少なので、高速道路を少しでも楽に走行したいという方にはぜひ装備していただきたいです。
疲労度が本当に違いますよ。
それ以外では、セロー250でもっとしっかりと走りこみたい人向けの装備と言えるでしょう。
絶対に必要な物ではありませんが、走行性能を向上させようと思ったら必須のカスタムだと言えるでしょう。
現状のセロー250に違った面白さをお求めの方に強くおすすめできるカスタムパーツです。