今やバイクのカスタムで必須とも言えるUSB電源、皆さんのバイクにも取り付けられていますか?
お店で取り付けてもらった方や自分でつけた方、これからつけようと思っている方、色々いらっしゃると思います。
電源はとにかくバッテリーに線を繋げばいいというものではありません。
下手に繋げばどこかに負担がかかったりするので、気を付けて行いたいですね。
これから紹介するのは、少しマニアックな配線に関するお話です。
クロスカブ110だけではなく、他のバイクでも活用できる方法ですので、ぜひ読んでみて下さい。
USB電源はどこから取ればいいか
まず、一番大きなところから始めましょう。
一言で電源と言っても、バイクには色々な場所に電気が流れるように作られているので、実は色々な方法があるんですね。
今回、電源を取る候補は二つありました。
一つ目はこちらの赤いカプラから電源を取る方法。
画面中央の赤いカプラです。シートの真下にあります。
これを利用して配線されている方が多いようです。
確かに簡単なのですが、このカプラはバイクの点検などに使われるカプラなので、万が一配線したラインに負荷がかかった場合、バイク全体に影響がある可能性があります。
ECUとか吹っ飛んだらまずいですね。
大抵の場合ですと何も起こらないとは思いますが、できれば避けたい場所です。
ここで二つ目の候補を使います。
二つ目の候補とは、バッテリーから電源を取る方法です。
電源取るんだからバッテリーって安直すぎでは、と思われるかもしれませんが、これが一番安定する方法だと思います。
もちろん、バッテリーと直接繋ぐようなやり方はしません。
安心して使えるように一工夫したので見ていきましょう。
エーモンリレーを使う
今回のクロスカブ110の配線で活躍したのはこちら。
12V対応のエーモンリレーです。これが配線の要ですね。
ある特定の電源から電源を分岐していく装置です。たこ足配線みたいなものだと思っていただければいいでしょう。
これを使って、目的に応じた装備をしていきます。
エーモンリレーの配置
イメージはこのようになっています。
下の写真が実物単体の写真です。
まず、これをバッテリーのプラス側から取り付けます。
バッテリー側にはちゃんと5Aのヒューズをつけているので、バッテリーに負荷がかかるようなことはないです。
万が一、このヒューズが飛ぶようなことがあればちょっと大事になっているはずなので、よほどのことがなければ大丈夫と言って良いでしょう。
リレーはこのように固定しました。
ちょうどいい場所に固定できる場所があり、干渉などの問題もありません。しっかり納まります。
このエーモンリレーから4つの電源を取り出します。
また、アースをつけたりギボシをつけたりするので、お持ちでない方は用意する必要があります。
こんな感じで、配線の先にギボシを取り付けていきましょう。
道具があれば簡単にできるので大丈夫です。
リレーの電源
さて、次はリレー自体の電源です。
できれば鍵を回した時に通電するようにしたいので、実際にそうやって通電している場所を探します。
今回は場所も近く電源の取りやすいリアブレーキラランプスイッチから分岐して、リレー駆動の電源とします。
真ん中の白いマークがついているのがリアブレーキラランプスイッチの配線です。
キーをオンにして電圧がかかった方がプラスなので、そちらからリレー駆動の電源を取ります。
これで鍵を回した時にこのリレーが通電するようになります。
バッテリーから直接取っていると常に通電してしまいますし、何かあった時に大変なので全く安心できませんので注意しましょう。
USB電源の取り付け
リレーとギボシをつけてしまえば、概ね完成と言ってもいいかもしれません。
あとはこのリレーに目当ての装備をつけていくだけです。
今回の場合はUSB電源ですので、つけたい場所と配線のラインを決めたらさくっと取り付けていきましょう。
装備したUSB電源はこちらになります。
USBをつけるのにひとつ注意したいのが電圧です。
クロスカブ110のバッテリーは12Vなのに対し、このUSBの場合は5Vなので、変圧器が必要になります。
変圧器は付属していますが、忘れずにつけるようにしましょう。
こんな感じでくっつきます。
USBポートは防水カバーがついていて雨天時も安心ですが、カバー開閉が堅いので操作しやすい場所にしました。
見えない場所につけた方が見栄えはよくなりますが、ここは操作性重視ですね。
USBポートは二つあるので、左右に取り付けました。
これは右側ですが、目立たずにハンドル周りに馴染んでいると思います。
違和感はないですね。
ハンドルバーもこのように取り付けられるので、スマホなどをステーで固定しながら電源を取るのが容易になります。
思ったよりも手元で邪魔になりません。すっぽり納まっている感じです。
こちらのマウントバー取り付けました。
デイトナにお世話になりっぱなしですね。おかげで、カスタムがとても捗りました。
あとは自分好みの用品を取り付けましょう。
電圧計の設置
上記でUSB電源の設置は完了で、動作も全く問題ありません。
電圧計は本来不要なカスタムですが、クロスカブ110のバッテリーは小さいため、アクセサリー回路を多く追加すると充電不足が心配されます。
そこで、電圧をモニターできるようにしました。
何より、カスタム感があって良いですね。これこそバイクの醍醐味です。
使用した電圧計はこちらです。
取り付け場所
取り付けはアルミ板でベースを作ってハンドル固定ネジに共締め、電圧計の重量は20gと軽量なので両面テープで固定しました。
見やすさも兼ねて、手元で確認できる場所に設置しました。
走行中に確認する必要はあまりありませんが、メカニックようなことをしているのが何となく楽しいですね。
意味もなくちらちら見たりしてしまいます。
配線方法
次に電圧計の配線の仕方です。
プラス側はエーモンリレー取り出し配線からタップコネクターで接続します。
マイナス側はバッテリー端子へ接続して大丈夫です。
これで電源をオンにしてやると、しっかり電圧が計れるようになりました。
ちなみに、オプションをつけてキーをオンにしただけの時は12.4Vくらいですが、エンジン始動後は電圧も13V以上にあがります。
ですので許容範囲と言って良いでしょう。
これで安心してオプションをつけることができるようになりました。
自分でカスタムする意味
クロスカブ110はシンプルな作りだからこそ、とてもカスタムし甲斐のあるバイクです。
だからこそ、自分の手でカスタムする楽しみを味わっていただきたいですね。
USB電源なんて、バイクを注文した時にお店にお願いすれば簡単につけてもらえます。
でも、こうして中身を理解して乗っていれば、いざという時に自分でメンテナンスできますし、愛着も深いものになります。
クロスカブ110は手を入れるのも簡単な作りになっているので、皆さんもカスタムにチャレンジしてみて下さい。
自分だけのクロスカブ110を手に入れましょう。
そしてそのクロスカブ110で色々な場所にツーリングへ行って、たくさんの思い出を残しましょう。
それでは、良いバイクライフを。